スポーツ外傷・障害

スポーツ外傷とスポーツ障害

「スポーツ外傷」とは、スポーツが原因によって突発的に起きる急性外傷を言います。骨折、脱臼、捻挫、打撲、挫傷(肉ばなれ、腱断裂)などがそうです。

一方、繰り返された運動負荷、身体への衝撃等によって徐々に外傷様の症状が出現するものを「スポーツ障害」と言います。

「スポーツ障害」は一般的に慢性と言われ、そのためスポーツ保険や傷害保険などでは対象外とされる事があります。

しかし、その発症の過程は様々であり、身体への運動負荷の蓄積が限界に達した際、突然に発症するものもあれば、じわじわと悪化し痛みの限界を超えて初めて不調を訴えるものなどもあり、どこでスポーツ外傷(急性)とスポーツ障害(慢性)の線引きをするかはよく議論されます。

「スポーツ障害」は使いすぎ症候群(オーバーユース)ともいわれ、野球肩、野球肘、テニス肘、ジャンパー膝、シンスプリントなどが代表的であり、疲労骨折もこれに該当します。

パーソナルトレーニング

当院では、患者さんそれぞれの生活習慣や運動機能を考慮したトレーニングを行っています。
目的に応じて2種類のパーソナルトレーニングを提案しています。

ケガなどで低下した機能を元に戻すためのトレーニング
身体的な弱点やアンバランスを克服して、より快適な生活やスポーツを楽しんでいただくためのトレーニング

トレーニングの際は、レッドコード、バランスボード、バランスボール、ストレッチポール、ダンベル、チューブなどを用います。また、電気施術器(EMS)による筋力強化も行います。

レッドコード

レッドコードとは、天井からつるされている特殊なひもで身体を吊るすことができる機器です。北欧ノルウェーで開発された医療器で、医療機関や福祉施設などは幅広い年齢層の方に利用されています。重力をコントロールすることで、首や腰をストレスから解放することができます。また、体幹を安定させるのに欠かせないインナーマッスルの強化にも効果的です。

つき指に関して

Q

「つき指」ってどんなケガ?

A

「つき指」はケガをした原因のことで、ケガの名前ではありません。つき指をしたことで瞬間的に指がねじられ、靭帯、腱、関節軟骨等の軟部組織を損傷したり、時には脱臼、骨折も起こります。「つき指」によって起きた外傷を「つき指損傷」と呼ぶこともあります。

Q

「つき指」をしたらすぐに指を引っぱった方がいい?

A

多くの場合、関節周囲の靭帯等の軟部組織の損傷であり、これは引っぱると更に悪化する可能性があります。脱臼等では、引っぱる方向を間違えると合併症が起こることもありますので、細心の注意が必要です。昔は何でも引っぱっていましたが今はタブーです。

Q

「つき指」をすると関節が太くなる?

A

全てがそうではありません。靭帯損傷、剥離骨折等では確かに太くなります。しかし、受傷後直ちに固定を施し、組織の修復期に安静が保てれば最小限に防げます。太くなった人の多くは、充分な固定をしなかったケースがほとんどです。当院では若い女性の左の薬指は特に注意しています。

Q

「つき指」の固定はどんなの?

A

損傷の程度によって固定範囲、期間、強度を変えます。当院では、確実でかさばらず、軽くて生活しやすい固定を工夫しています。材料は主にレナサームを使用しています。特に、バスケットボール、バレーボール等の球技における復帰したての予防装具には好評をいただいています。こちらは再受傷防止にも役立っています。また、足の指の骨折、捻挫でも靴(運動靴)がはける程度の固定なので、生活しやすく喜ばれています。